統合失調症の陰性症状に悩まされるようになって一年が経った。陰性症状が出る以前、陽性症状が出ていた時はとてつもなく行動力があったので、怖いことも沢山あったけど、感覚としては楽しかった。
陽性症状の後にくると言われている陰性症状は、ドーパミンが不足しているらしく、本当に全てが奪われたように何もできなくなるので、とても辛い。何もかも、全てが億劫になる。着替えることもお風呂に入ることも顔を洗うことも外出することも、何もかも。この辛さは生き地獄のような感覚で、じわじわと私の生きる喜びを脅かしていく。本当に、ただ、辛い。意識がある廃人のような気分だ。
この状態は一過性のもので、いずれ良くなるのか、それもわからない。措置入院先の主治医は前向きに「良くなる」というようなことを言っていたけれど、今の主治医は現状維持がいいところというような回答をしてきた。要は医師によって見解は異なり、医師も今後のことはよく分からないらしいようだ。家族も同病当事者も同じで、それぞれに「治る」「このままだ」と言ってくる。何を信じたらいいのか分からなくなる。
個人的には一年間以上も低空飛行を続けてきた体験から、あまり楽観的なことは考えられない。一生このような辛い状態が続く可能性もあると考えている。それならその状態で生きていかなければならない。
この陰性症状とともに生きるのは、側で考える以上に辛いことだ。カフカの『変身』の世界を生きているような気がする。過去自分自身で散々口にしてきた綺麗事に別れを告げなければならない。終わりなき絶望の中を生きなければならない時代にたどり着いてしまった。過去に戻りたいが、戻れない。そんな今をずっとうまくまとめられずにいる。暗い道のりを一人、少しずつ歩んでいる。
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