すっかり理解力と表現力が乏しくなってしまった私だが、まだ発話をして何かを伝えることはできる。一時は失語症を疑ったほどだったが、今は最低限の意思表示ができればいいのではないかと開き直っている。できることが限られた時に、一体どのような表現力が出てくるのか見てみたい、という気もしている。
何もできない状態でも、存在していられる限り、この世に存在し、何かを感じていきたい。たとえその何かを言語化できなくても、確かにその「何か」は存在し、私に影響を与えている。難しいことを語ることはできないが、何らかの反応をして、かけがえのない唯一無二の存在として、この世に生きていられたら、今はそれで幸せだと割り切ろうと思う。人や過去の自分と比較すれば苦しくなるから、それはしない。今はただ生き続ける。存在し続ける。ただ今、ここで呼吸をしていることで浮かび上がる世界観に身を預けていよう。今はそれしかできないから。
コメント