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他人の希死念慮を聞くこと

作業所の利用者の希死念慮を聞くことがあった。「私なんかいなきゃいいのに。死にたい、消えたい」そういう人に私は何もいい言葉を伝えることができなかった。聞いただけでぐったりと疲れてしまった。消えたいならもう消えてもいいんだよ、そう思ってしまった。

私には深刻な希死念慮に応答する力がない。私も希死念慮に苛まれることがあるからだ。私なんかいなきゃいいんだと思うことがあるからだ。わかる、と伝えたが、わからないと言われてしまった。でも私には希死念慮がわかる。

わかるからこそ、もう聞けない、そう感じた。一緒に苦しくなってしまうからだ。どうすることもできなくて辛いからだ。今の私には人は救えない。そんな力はない。

そこで私はもう作業所の時間を無理して増やすことをやめようと感じた。増やしたい気持ちはあった。だけど作業所の悪い人間関係に巻き込まれるのは嫌だった。自分のペースを保ちたかった。将来は生活保護になるだろう。それでも構わない、そう感じた。今の私は生きようと思っている。作業所後に一杯のラーメンを食べるためだけにでも、生きたい。そう感じた。だから私は、もうその利用者の希死念慮の話を聞かない。

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