
今の私は障がい者支援のための作業所に通う精神障がい者だ。
39歳までは健常者としてキラキラ働いていた。だけどある時病気になった。その病気には「統合失調症」という名前がついた。
なぜ私がそんな病気になったのか?わからなかった。その病気のせいで、私はたいして働けなくなったし、よく考えることもできなくなってしまった。
片付けも服選びも苦手になった。
行動的だった昔は、全てが楽しかった。大阪でトラックをヒッチハイクしたり、好きだった人に駅で抱きついたり、皇居までタクシーで向かったり、プリンスホテルで東京タワーを眺めたり、ワクワクする体験を沢山してきた。
ある時から急に体が重くなり、動きづらくなった。できることがガクッと少なくなった。それにはとても困った。この不自由には耐えられない、そう何度も思った。
だけど今の私には思い出がある。かつての思い出、昔話。私は多くの人に恋をしてきた。その恋は叶ったものもあれば叶わなかったものもあった。
だけど私はいつも精一杯だった。生きてきた。
今の私はフットワークは重いけど、今もまだ、かろうじて生きている。この生がどこへ向かっていくのか、私はまだ知らないけれど、生きて、新しい景色がみたいと思っている。
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