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本が読めないことについて

統合失調症を発症(再発)してから、私は文章が読みづらくなった。読める文章もあるのだが、難しい文章は頭に入ってこなくなった。それをはじめに自覚したのは2022年入院時に病棟で新聞を手に取った時からだった。新聞に書かれている文章が理解できなくなっていた。頭に入ってこないのだ。これにはとても焦り、すぐに入院時の主治医に相談した。すると主治医は「今は脳が燃え滓のようになっている状態だからまた必ず読めるようになる」と教えてくれた。

だがそれから1年半年経った現在でも読めない文章は読めずにいる。難しいかどうかももちろんだが、集中力が続かず、疲れてしまって読めなくなるパターンも結構ある。知り合いの先生がグラフィック・ノベルという読み物を紹介してくれたが、それも休み休み読むようなペースだ。ちなみに映画も休み休み観る。しかし音楽はずっと途切れずに聞いていられる。頭を使わないでいられるものは消費していられるのかもしれない。SNSも見ることはできる。Twitterには依存していると言っていいだろう。

絵本も読むことができる。絵本には癒されている。短くて絵がほとんどだけど、とても奥深いものが多いからだ。私は『スイミー』の作者、レオ=レオニの作品が大好きだから、この機会にと「スイミー」以外にも『さかなはさかな』『Little bule and little yellow』を読んでみてとても癒された。また、統合失調症のグループすきゾ!LINEで教えてもらった若松英輔さんの『本を読めなくなった人のための読書論』は読めた。何とか読める本もあるので、それは嬉しく感じる。ただ以前のように楽しんで読書しているというより、筋トレをしているような、消化ありきの読書姿勢になっているのは否めない。

活字や作品にしがみつこうと思ったが、あまりにも読めないので無理をするのをやめることにした。今は児童文学『マルセロ・イン・ザ・リアル・ワールド』をゆっくりゆっくり読み進めている。本当は読みたい本は沢山ある。ただ以前のようには読めないのだから仕方がない。本を借りるだけ借りて読まないで返すというようなことばかり続けている。それでも1ページでも読むことに意味があるのではないかと思っている。脳は再生するらしいので、それを信じて、少しずつ負荷をかけていくのみである。

諦めず、今できることをして人生を少しずつ満喫していきたい。今を生きたい。

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