今日は久しぶりに外に出たい、という気持ちが湧いてきたので、A型オンライン在宅ワーク後、諸々の用事を済ませてきた。と言っても、まず今日が図書館で借りた図書の返却締切日だったことが大きい。次の予約が入っていたので延長ができなかった。
立ち寄った場所は、郵便ポスト、図書館、人気の洋菓子店、市役所、コンビニ(ローソン)だった。ずっと外に出ることができなかったので、ものすごい達成感があった。特に自立支援制度は面倒な書類を用意したまま、面倒でしばらくそのまま放置していたので、ようやくできたという喜びで満たされた。
図書館ではまず借りていた本を二冊返し、新たに一冊予約していた図書を借りた。本のタイトルは『夫よ、死んでくれないか』。そのタイトルの激しさ(暗さ、残虐さ)ゆえか、司書は図書を裏返しにして、タイトルを見えないようにしたまま貸出手続きをしてくれた。私の考えすぎかどうかは定かではない。
一度図書館を後にしたが、思い直して再び図書館に入り、山脈の景色がよく見える窓側の席に座って少しだけページをめくってみた。少し読んだ後、閉塞的な日本の世界観が描かれているように思い、少しウンザリして、本を閉じた。それから携帯を構い、図書館から車ですぐの洋菓子店の行き方を調べた。
図書館を後にして、車で洋菓子店へ向かった。外は雨が降っているに加えて、少し雪が積もった状態なので、いつもより運転しにくい。でも駅の南口方面にある洋菓子店には5分以内で着いた。向かう途中で今日が25日であることを改めて気づく。「ああ、もしかしたらクリスマスケーキだけ販売しているかもしれないな」と思った。駐車場から店内を見てみると、予想通り、ショーケースの中にはクリスマスケーキだけを売っているようだった。中に入る勇気を失い、そのまま車に乗ってしょんぼりと引き返した。そのまま市役所に向かった。
市役所に行くのは久しぶりだった。運転していると色々な思い出が蘇ってくる。元気だった頃に行ったお店の前を通れば、楽しかった頃、自由に動き回れていた頃を思い出し、強い郷愁に駆られる。認知機能障害がある私は、福祉課がどこにあるのかを忘れてしまったので、入り口の受付で福祉課の場所を聞き、言われた通りの方向へ向かった。福祉課の窓口は一席を除いて全て空いていて、すぐに係の人に担当してもらえた。自立支援制度を申請したい、というと、「書類を確認します。日付をこちらにお願いします。今日は令和5年12月25日です」と丁寧に対応してくれた。
書類の下部にあった手帳と同じ手続き日にするという欄について質問したら、「障害者手帳はお持ちですか」と聞かれたので「はい、持っています」と割と違和感なく堂々と答えられた。自分の中で、精神障害者保健福祉手帳保持者である実感が湧いてきたのかな、もう慣れてきたのかなと思った。高速バスで割引を受ける際にはいつも「手帳持ってるんですけど」とちょっと躊躇した様子で出すことしかできなかったけど、何度も出すと慣れてくるのかなとも思った。「手帳の有効期限を確認させて下さい」と言われ、確認されると、「あ、これならもう既に手帳有効期限日と更新日が合っているので大丈夫です。無記入で大丈夫です」と問題ない旨を提示された。
「手続きには3ヶ月かかるので2月になっても書類が届かない場合は医療機関に手続き中だと伝えてください」というような案内を受けたが、書類提出は問題なかったようだった。すぐに終わり帰れる状態になったので、私は地下の売店に行って自販機のカフェラテを買おうと思った。
売店の店員に「カフェラテ下さい」といって150円を払った。カップは横にありますと促され、ジョージアの自販機の横のカップを取って、マシンにセットし、カフェラテボタンを押した。このくらいの簡単な操作なら不自由なくできる。しばらくするとカフェラテができたが、一瞬ピーっと音が鳴る前に扉を開けようとしてしまった。こういうことは私にとって日常茶飯事だ。
肩の荷が降りた幸せな気分で市役所を出て、カフェラテを飲みながら駐車場に停めてある車に向かった。車の中でカフェラテを飲み、旧ツイッターをチェックし、手続きを終えた喜びでつぶやきを打ち込み、少し落ち着いた。
運転は少し疲れたが、そのまま家路に着く途中でスイーツを買いにローソンに行こうと思い、「このローソンには急性期にも来たんだよなぁ」と苦々しく思い出しながら、雪が積み上げられ除雪されているローソンの駐車場に入った。ローソンの中に入ると、金粉のようなものが掛かったかわいいチョコレートケーキがあるのを見つけたので、それを私の分と母の分、二つ買おうとレジに持って行き、お金を払って、ケーキが崩れないように注意しながら持ってきた袋にしまった。
色々済ませた私はすっかり気分がよくなっていた。今日はそれほど陰性症状が重くなかった、このまま良くなるかもしれない、とその時は思えた。病気が治るのではないかと明るい気分になれた。日常に戻ると、また鈍い苦痛や倦怠感、不安が私を脅かすことになるのだけれど。とにかくその瞬間はこのまま治るのでは、と清々しい気分になれた。
平凡だけど非凡な私の外出はこうして終わった。
コメント